伊勢参拝セミナー2020にて、メイン講師を務めさせて頂きました、羽賀ヒカルです。
DVDセットを制作するに当たり、このセミナーの背景やお伝えしている内容、そしてわたしたちの想いをお伝えさせて頂ければと思います。
* * *
古事記の中に「誓約(うけひ)」という神話が描かれています。
地上から高天原(神様の住む世界)に登ってきたスサノオノミコト。
その物凄い形相を見たアマテラスオオミカミは「高天原を奪おうなどという、邪心のないことを示せ」と要求します。
そこで行われたのが、誓約(うけひ)の儀式です。
アマテラスは勾玉を、スサノオは剣を差し出し、お互いに噛み砕いて、神様を生みます。生まれた神様を見て、邪心のないことを判断しようというのです・・・
・・・この神話。
実は、今を生きる私たちに重大なメッセージを伝えてくれています。
それは、「相反するものの融合」です。
女性神アマテラスと、
男性神スサノオ。
高天原を治めるアマテラスと
地上界を治めるスサノオ。
相反する二柱の神が
互いのものを差し出し、
かみくだき、統合する。
その瞬間に、神様が生まれます。
そこで生まれた神様は
日本の行くべき方向性を指し示し、
我が国の土台を作り上げた。
と、伝わっています。
このうけひの儀式こそ、
今の私たちに必要な事なのです。
時代が大きく変わろうとしている今。
昭和的価値観の世代と
平成的価値観の世代がぶつかり合い、
男性的価値観と、
女性的価値観がぶつかり合い、
過去の既得権益と、
新しい時代を作ろうとする者でぶつかり合い、
ウイルスと人間がぶつかり合い・・・
世界中のありとあらゆる場所で、
相反する価値観、概念、立場がぶつかり、
壮絶な争いが起こっています。
それは、私たちも、
無関係ではいられません。
自分の世代と、子供の世代で、
生き方・価値観が大きく違う。
夫の生き方と、妻の生き方の違いでぶつかる。
上司と部下で、意思疎通が取れないことがある。
過去の自分と、
変わりたい自分とで葛藤することもある。
そうやって、
世界規模でも、
自分の身近な場面でも、
自分の内面でも、
激しい争いが起こっているのです。
今、必要なこと。
それは「統合すること」です。
勝ち負けではなく。
どちらかが付き従い、
どちらかが支配するのではなく。
お互いをぶつけ合って、
取り入れて、噛み砕いた先にある、
「新しい価値観・関係性を生み出す」
ということ。
それが誓約(うけひ)です。
参拝セミナーを終えた後、
本気で、夫婦で向き合い、
お互いの思っている事を伝え、
話し合った結果、
冷え込んでいた夫婦関係が修復され、
お互いを支え合えるようになり、
それが子どもにまで影響して調子が良くなった…!
という方もいらっしゃいました。
分かり合えずにすれ違っていた仕事のパートナーに
思い切って自分が抱えていた想いを
打ち明けたところ、
むしろ更に協力してくれるようになった…!
という方もいらっしゃいました。
そうして相反するものが統合されたとき、ひとは
「やっと一つになれた・・・」
「ようやく出会えた・・・」
と、
忘れかけていた本当の愛と、
あたたかみの記憶を思い出すのです。
* * *
15歳の頃。
私は、自分の運命から逃れたい一心で、
部活漬けの日々を送っていました。
その運命とは「医者になること」でした。
羽賀家は、代々医者の家系。
「医者以外は、親族とは認めない」
そんな圧力を感じながら、生きていました。
そこから逃げるように、
居眠りしながら適当に授業を受け流し、
放課後は野球に熱中し、
家に帰ればラジオを聞きながら
マンガばかり読んでいました。
「オレのことなんて、
どうせ誰も分かってくれない…」
ずっと本音を押し殺して生きてきたのです。
そんな私の転機になったのが、
「大学受験塾ミスターステップアップ」で出会った、
当時の塾長、北極老人です。
入塾説明に訪れた私に、
やさしい口調で、語りかけます。
「キミは…、医学部志望だけど…
医者になりたくないんだね?」
「えっ…!?」
その瞬間、 今まで誰にも言えずに抱え込んできた
葛藤が、さみしさが、孤独が
すぅっと消えていくように。
全身がまるごと安心感に包まれるように、
胸の奥が熱くなりました。
続いて北極老人は、
一緒に来ていた私の母親に、こう言ったのです。
「ここはひとつ、
彼を信じてみませんか?」
…
私が押し殺してきた本音を、そして悲しみを、
北極老人は見抜き、そして受け入れ、言葉にしてくれたのです。
「ようやく出会えた」
と、じんわりあたたかいものがこみ上げてくる。
そんな感覚を、
生まれてはじめて感じた瞬間でした。
その日、家に帰った私は、
はじめて母に、勇気を振り絞って本音を伝えました。
「あの塾に通って、
あの先生のもとで受験勉強したい!」
…
それが私の「誓約」の瞬間でした。
北極老人との出会いによって、
「自分の居場所などどこにもない」と思っていたこの世界と歩み寄り、融合し、そして真正面から泥臭く生き抜く意志が芽生えました。
そこから運命が変わり、
北極老人のもとで学ぶ仲間とともに「ゆにわ」を立ち上げ
「日本人の心に火を灯す」という覚悟を掲げ、
神道研究家・占術家の道を歩みはじめたのです。
日本中で、世界中で、
誓約(うけひ)をする。
それが、
伊勢参拝セミナー2020で掲げたテーマです。
今、日本中、世界中で起こっている、
争い・いざこざ・戦争・不幸は、
「対立構造」によって生まれます。
・男と女
・夫と妻
・親と子
・昭和と平成
・上司と部下
・先生と生徒
・自国と敵国
・理想と現実
・ウイルスと人間
・新時代と旧時代
・神様と人間
こういった対立が、
争いを起こし、不幸を生み出す。
だから、私たちは、
統合していかなければならないのです。
お互いの本音をぶつけ合い、
お互いの要素を統合させて、
少しずつ歩み寄ってひとつになっていく。
そのために必要なのが、
“感覚のインストール”
です。
ひとつになる感覚。
相反するものがひとつになったときの感動と
この上ないあたたかみの空気感を、
今回の参拝セミナーでは再現し、みなさまへお届けしました。
今回は、その「統合の感覚」を思い出すための
特別な方法も伝授しております。
この感覚をいつでも思い出しながら
日常を生きることによって、
この先どんな壁が立ちはだかろうと、
苦しみに向き合うことがあろうと、
熱い灯火を胸に、進んでいける。
新たな価値観や関係性を生み出していけるようになります。
そして、今回の参拝では
「日本中が伊勢になる」
をテーマに、
全国各地、ご自宅にいらっしゃる方にも
オンラインでその空気感をお届けしました。
ただのオンラインLIVEではなく、
北極老人のご友人でもあり、
世界最高峰の映像・音響技術をお持ちの方に
特別に監修して頂き、
会場のエネルギーを
そのままお伝えできるような
圧倒的な配信環境をつくりました。
更に北極老人に教わった、
「自宅で伊勢の空気を再現する」
ための、特別な方法を取り入れた
遠隔受講セットもご用意しました。
伊勢神宮の、あの優しく包み込まれるような空気を
多くの方に体感していただきたい。
あの光景、あの空気を思い出せば
「何があっても、大丈夫だ」と思える。
このセミナーが、希望の光となり、
新たな時代を作る、神なる一手となる。
そして、世界中で誓約が行われ、
やさしく、あたたかい時代が訪れますように。
そんな想いを込めて、
今回DVDセットを作成するに至りました。
どんなに苦しいときも、
挫けそうなときも、
伊勢の神様に守られているから大丈夫。
そんな、心に消えない炎を灯す人で溢れることを願って。
羽賀ヒカル